『第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格 2019年版』へのアマゾンカスタマーレビューについての当社の見解

平素より小社の書籍をご愛読いただき誠にありがとうございます。
『第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格2019年版』へのアマゾンカスタマーレビューをご覧になられた方からのご質問を受けましたので、当該レビュー内容についての当社の見解を示します。

1)候補問題No.1のVVF1.6-2Cの長さが足りないとのことについて
 本書の支給材料表では、900mm 2本と表記しておます(試験センターにて公開されている昨年度の試験問題でも、900mm2本で支給されたことがわかります)。
 本課題を当社の書籍のやり方で作業した場合、器具づけに必要なVVF1.6-2Cの長さは1550mmであり、どのように採寸してもわたり線2本(100mm2本)は取れます。
2)「輪づくり」作業における絶縁被覆の剥ぎ取り方(剥ぎ取り寸法)について
 本書で解説している輪づくり方法では、絶縁被覆を30mm剥ぎ取った後、心線はペンチの腹と刃先のずれ分を残してカットしてから輪をつくります。
 この方法ですと、ケーブルストリッパを使用する方でも心線の先端をくわえやすく、輪が楽に作れますし、絶縁被覆の長さが20mmとなり、ケーブルを通す台座の穴の上面から電極までの電線長さが適切になりカバーが閉まらないといった欠陥が防げます。
 レビューアー氏のやり方ですと、絶縁被覆が30mm残り、ケーブルの差し込み方しだいではカバーが閉まらなくなり欠陥を取られます。
 事実、2018年度の試験で落ちた人の欠陥事由のワースト上位に、この事例が該当するそうです。
 また、これを回避しようとしてケーブルを引っ張ると、外装が長めにはぎ取ってあると絶縁被覆が台座の下に出てしまい、これも欠陥になる恐れがあります。
3)レビューアさんの推奨する「絶縁被覆を心線必要長さで剥ぎ取る」やり方について
 支給される材料には、心線が絶縁被覆の中に入りこんでしまっているものもあり、この方法では心線長さが足りないことに気づかず作業を進めてしまい、後で不都合が生じる恐れがあります。
 ジョイントボックス内の接続箇所で絶縁被覆を必要長さではぎ取ると、スリーブ接続と差込形コネクタ接続が混在する場合、試験の緊張の中で細かな神経を使わなければならず、間違いのもとになります。
 絶縁被覆の剥ぎ取りは、長めに剥ぎ取っておき、後で心線を適切寸法に切り詰めるのが一般的なやりかたです。
 技能の作業は一様ではなく、こうでなくてはならないということはありませんから、受験者個々に工夫されることを否定はいたしませんが、なぜこういうふうにするのかの本質を理解して作業をすることは合格への近道となります。
 当社の参考書では、誌面のとおり作業を進めていただければ、初めての方でも均一にかつ短時間に完成でき、それでいて欠陥を引き起こさないことを第一に考えたやり方を採用しております。


㈱ツールボックス